農林体験学習の意義
学校で学んだことが、子どもたちの「生きる力」となって、明日に、そしてその先の人生につながってほしい。
これからの社会が、どんなに変化して予測困難な時代になっても、
自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。
そして、明るい未来を、共に創っていきたい。
【文部科学省:改訂学習指導要領より】
体験学習とは、自分の身体を通して実際に経験する活動のことであり、実物に身を持って関わる「直接体験」、ITやTVを介して感覚的に学ぶ「間接体験」、ゲームやVRを通じて模擬的に学ぶ「擬似体験」があります。しかし、「間接体験」や「擬似体験」が圧倒的に多くなった現代では、重視されなければならないのは、ヒト・モノに実際に触れ、五感を働かせ、関わり合う「直接体験」です。
私たちは、学校で学んだことが、「生きる力」をはぐくむ力になることが、体験学習だと考えます。普段の学びの場とは違う環境に身を置き、実際に作物・経済動物・樹木などに触れ作業を行い、五感を通して「生きる力」を育み、農と食と健康、命の尊さ、自然や環境問題に理解と関心を深めることを大切にしています。
農林体験学習による「生きる力」の向上へ
非日常の生活環境の中で五感を育くむ。
「経済動物」とは何かを知り、命の尊厳を実感する。
「あたり前の日常生活」の背景を学び、本物を知る。
地球環境を守る大切さを知り、身近な問題として取り組む。
農林業の大切さを知り、将来の日本の農林業について考える機会とする。
勤労の意義を理解し、収穫の喜びや達成感を実感する。
体験学習を通じて、
豊かな人間性をはぐくみ、
自ら学び、自ら考える力を養い、
それが成長の糧となることを期待します。
お願い
体験学習は、「事前学習」から「体験」、そして「振返り」を行うことで教育効果が期待されます。
ワークショップを始めるにあたり、生徒に「なぜこのワークショップを選んだのか?」を質問をしていますので、是非、「事前学習」を行い、「何を学び、何を知りたいのか」を考えてきてください。
明確な目標を持って体験学習に参加することが大切になります。
SDGs 私たちの取り組み
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略称であり、日本語訳では「持続可能な開発目標」という意味です。
これは、全世界で2016年から2030年までに達成する国際目標として、2015年9月の国連総会にて全会一致で採択されました。
地球上の「誰一人取り残さない」持続可能な世界を実現するために、教育やジェンダー、不平等、生産・消費、海洋資源など17の目標・169のターゲットが定められています。
持続可能な開発目標(SDGs)の理念を踏まえ、これらを農林体験学習で取り組むことの意義は非常に大きいと考えます。
農林体験学習における農産部門や加工部門、また、森林部門の体験活動を通じて、自然の中でひらめきや創造性を大切にし、日常生活の「ありがたさ」や「利便性」を肌に感じることにより、「問題意識を持つ」こと、「将来を考える」ことなどに繋がります。しいては、「生き抜く力」の基礎になることでしょう。
私たちは体験学習活動を通じて、持続可能な社会の実現を目指します。